年末年始の休みを利用して、実写版「トランスフォーマー」を全作観ている。今日の時点で4作目の「ロストエイジ」まで見終わったので、ここまでの感想をまとめておこうと思う。今更、こんな記事を読む人もいないだろうけど。
「トランスフォーマー」「トランスフォーマーリベンジ」「トランスフォーマーダークサイドムーン」までの3作が、シャイア・ラブーフ演じるサム・ウィトウィッキーが主役のいわば3部作構成となっている。といっても、バットマンのダークナイトシリーズのようにシリアスなテーマがある訳ではなく、基本的には、オプティマスプライムたちのかっこいいアクションシーンを見る映画だと思う。
構成としても、悪の軍団「ディセプティコン」によって翻弄された人類が、正義の「オートボット」を迫害し、危機に陥る。だが「オートボット」は人類を見捨てずに、サムやアメリカ空軍の少数の仲間たちとともに「ディセプティコン」と闘い、勝利する、という程度のプロットで、毎度サイバトロン星のテクノロジーが人類滅亡の鍵となるが、そこは理解していなくても問題なく楽しめる(はず)。
さて、重要なアクションシーンについて、私が個人的にわくわくしたのは実写版「トランスフォーマー」において、現代兵器が敵に通用するという点が、アクションを盛り上げていたな、と思う。
第1作から続投しているキャラクターは多くいるが、その中でもアメリカ空軍のレノックス少佐が率いるメンバーは、ファーストコンタクトからディセプティコン掃討作戦までを務めあげた、対エイリアン専属部隊だ。彼らは金属生命体であるディセプティコンへの対抗策(APDS弾が有効など)を見つけ、3作目では生身の人間だけで打倒に成功する。
映画に限らず、フィクションにおけるアクションというのは、基本的には正義の側が勝つように作られていて、ある意味では予定調和を楽しむという側面がある。だから、アクションを見ていて一番面白いのは、どうやって倒すのか分からない強敵を倒すことで、その意味でいうとオプティマスがメガトロンをヒートソードでこてんぱんにするのは意外性も何もない(だから、2作目でオプティマスとジェットファイアが合体し、ザ・フォールンをぎったぎたにするところは面白い。どうやっての部分への明確な回答があるから)。
作中では最新鋭の戦闘機や、レールガンを搭載した駆逐艦なども登場し、ディセプティコンへの対抗策としては充分なものが揃っていると思わせる。だが、戦闘機は自在に変形できるスタースクリームに空中戦で圧倒的に不利であるし、ミサイルの射程圏内まで近付くのも困難であったりする。
そこをレノックスたち地上部隊と、無人偵察機、戦闘機、戦車がそれぞれの役割を遂行することで、本来倒すことが難しいディセプティコンを打倒する、というところにカタルシスがある。攻撃力は充分であるが、それを敵に当てるのが難しいというバランス調整が行われているのだ。
話が変わるが、特に「ダークサイドムーン」で思ったことなのだが、アクションシーンの流れが編集でかなりぶつ切りにされている印象があった。バンブルビーたちがディセプティコンの捕虜になる流れだったり、オプティマスが飛行ユニットを装着するシーン(これはショックウェーブの気を引いている間に、という理解はできる)など、本当はここの流れも撮影しているんだろうな、とは思うが、必要最低限(もちろんアクションは楽しめるようになっている)のコンティニティだけを残して、大胆にカットしてある気がして、そこが気になった。もしディレクターズカット版などがあったら、それも面白かったかもしれない。
最後にもう一言愚痴を言わせてもらうなら、ミカエラ続投がなかったことが本当に悔やまれる。サムのドラマはアクションに比べれば、比重が軽い(少ないわけではないが)ので、そこに文脈を乗せるには、やっぱり1作目、2作目と冒険を共にしたミカエラが必要だったんではないかな(俳優と製作陣とのすれ違いとのことだけど、それでも残念なものは残念だ)。
年始の休みもあと二日。スピンオフのバンブルビーはバディものの雰囲気で好みの予感がしているので楽しみだ。
新年、霰の降った夜に
