【個人用メモ】最近見たもの
映画 59
「ロックドッグ」
中国産の、音楽アニメ。
出来は普通。村の存亡よりも、どう音楽で成り上がっていくかを見たかったので、ちょっと不満かな。けれど、ロックの神と一緒に音楽を作り上げていくシーンは盛り上がったので、よかった。
「ウインド・リバー」
インディアン保留地で起こった、とある殺人事件について。
テイラー・シェリダン監督の三部作をこれで全部、見終わったことになるのだけれど、どれ一つ、外れがなくてビビった。というか、社会問題をめちゃくちゃ手際よく、サスペンスに仕立てていて、唖然とするしかない。
いずれも、非常に厳しい世界観に基づいていて、登場人物に覚悟の決まっている人が多いというのが、個人的にポイントが高かった。キャラクター造形に、世界観が深く根ざしているので、どれも違和感がなく、展開のテンポといい、すごく心地がいい。
読書 17788
「川っぺりムコリッタ」著 荻上直子
図書館で棚をさーっと流し見している時、荻上という名前がふと目に入って、手に取った。初めは誰だったかな、と思ったが、すぐに「リラックマ」の脚本の人だと思い、すぐに借りた。
荻上さんは映画監督ということなのだけど、まだ作品は一つも見たことがない。ただ、今作が荻上さんとのいいコンタクトになったな、と思う。
作品的には、はみだしものがどう人生を生きるか、という感じで、端的にテーマとしても、作品としてもまとまっていて、やっぱり技量の高い人だな、と感じた。今、自分が書いている小説も、同じテーマを扱っていると思っていて、非常に示唆に富んだ作品だった。そこに対する答えの出し方も、ああ上手いな、と嘆息するばかり。もちろん、それだけじゃいけないのだけど……。
決して、人生に問題があったとしても、それだけで深刻にはさせないところが、深い人間理解に基づいているな、と感じる。自分の場合は、まだはみだしていることへのコンプレックスがあり、そこを大げさに書いてしまうのだけど、やっぱり、一人一人抱えている問題を、劇的にすることだけが、物語ることではないんだ、と思う。
あと、三十歳を過ぎた男性の一人称が、僕、であることが、うわー、すごい! と思った。これは、主人公が精神的に成長していないことの、端的な表現なのだけど、初め、十八歳の時点から始まる物語が、ぽんと時間が飛んで、主人公が三十歳になったところで、そのすごさがよく分かる。本当に、よく見えている人なのだなあ、と(ちょっと上から目線かな?)。だけど、すごいな、と。この上手く、年齢を重ねられなかった人物の内面描写として、本当に秀逸。
アニメ 24
「月刊少女野崎くん」
面白かった。瀬尾がかわいすぎて辛い。あとは、嘉島と堀先輩の関係性も良すぎて辛い。カップリングするけど、絶対に恋愛感情を挟まない、というテクニックは本当に素晴らしいと思った。そこは想像でお願いします、とあえて線引きすることで、さくらと野崎君の恋愛がよりいっそうひきたつのだな、と。