【個人用メモ】最近見たもの
映画 45
読書 19
「いなくなれ、群青」著河野裕
こういうのも特殊設定ミステリというのかな?
魔女の存在している謎の島、階段島でなくしたものを見つけるまで、外には出られない。そこには捨てられた人たちが集まっている。
「青の数学」に続いて読んだので、主人公の無感動さのようなものが通底している気がした。セカイ系的と感じたけれど、厳密にはハルヒのパターンと同じで、ヒロインの娘が懊悩を抱えていて、語り手(キョン)は状況を楽しんでいる節がある。最近は疲れ切っているので、こういう読みやすいものがすごく心地いい。
「活字狂想曲」著倉坂鬼一郎
BFC3に応募されたことがツイッターで話題になっていた著者の方、寡聞なので知らなかったのですが、怪奇幻想小説家の方だったのですね。ブックオフで見かけて、一冊、小説の方を積んであります。
本作の内容は、作者が勤めていた校正の会社のエッセイ、という感じ。社会不適合者を自称している作者のキレ方が、兄にそっくりで笑ってしまった。特に営業から面倒な電話がかかってきて、我慢しきれず、無言で電話を切るところなんかは、兄に話して聞かせたら、笑ってた。笑い事ではない。
「羊と鋼の森」著宮下奈都
ラストの板鳥さんが、外村くんにアドバイスする場面で泣いてしまった。ペダルが一斉に下がるか確認した方がいいですね、ピアニストの美点を助けてあげなくては、ピアニストをもっと信頼してもいいですね、というたった三行ほどの内容なのだけど、これが聞けたことで外村くんが報われたという証を得られたのではないか、と思いますね。報われたという結果が、次へ繋がっているという。
アニメ 8